秋を様々な形でとらえた詩人・八木重吉。
短い中にあまりにも思いが詰まっていてたまに苦しくもあります。。。

八木重吉
「秋の瞳」より

 
秋の日の こころ

花が 咲いた
秋の日の
こころのなかに 花がさいた


空が 凝視てゐる

空が 凝視てゐる
ああ おほぞらが わたしを みつめてゐる
おそろしく むねおどるかなしい 瞳
ひとみ! ひとみ!
ひろやかな ひとみ、ふかぶかと
かぎりない ひとみのうなばら
ああ、その つよさ
まさびしさ さやけさ


秋の かなしみ

わがこころ
そこの そこより
わらひたき
あきの かなしみ
 
あきくれば
かなしみの
みなも おかしく
かくも なやまし
 
みみと めと
はなと くち
いちめんに
くすぐる あきのかなしみ


咲く心

うれしきは
こころ 咲きいづる日なり
秋、山にむかひて うれひあれば
わがこころ 花と咲くなり


2007.9.18.大畑 理博
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