明日からまた、普通に…とまでいくのかはわかりませんが、仕事に復帰します。
この一週間の何もかもが激動過ぎて、感情も何もかもがグチャグチャになっております。
未だ実感が湧かないままでいるのも確かで、フワフワと宙を浮いているような感じです。
いつ実感というものが如実にやって来るのか、そしてその心がしっかりと整理されるのか、東京と富山との距離を行ったり来たりしている僕は蜉蝣するばかりです。



(遺影にも使われた初孫を抱く父)


通夜、葬儀、初七日法要と恙無く終えるとができました。
それは時間がきて執り行われる儀式であって、ポッカリと空いた僕の心に何かを投じてくれるものではありません。
ただただ浮遊の一期を考えさせられるばかりです。



父に最後に聞いてもらった生声での歌はBank Bandの「to U」です。

愛 愛 本当の意味は分からない
愛 愛 だけど強くて

雨の匂いも 風の匂いも
あの頃とは違ってるけど
この胸に住むあなたは
今でも教えてくれる
悲しい昨日が 涙の向こうで
いつか微笑みに変わったら
人を好きに もっと好きになれるから
頑張らなくてもいいよ
今を好きに もっと好きになれるから
あわてなくてもいいよ
(to U/櫻井和寿)

この曲が最後になるとは思いもしませんでした。
頑張って我慢して、そして慌てるように逝ったように感じた父ですが、本当の愛を知られたのでしょうか。



悔いの無いようにと御住職が気を遣ってくださり、葬儀の際に弔意を込めた時間を下さいました。
富山に帰ってから時間のあるごとに耳元で歌い続けました。
そして母と色々相談して葬儀には最期に聞いて貰いたかった2曲の一部を歌いました。


はじめに美空ひばりさんがお歌いになっていた
「愛燦々」

愛 燦々と この身に降って
心秘そかな嬉し涙を 流したりして
人はかわいい かわいいものですね

ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね

ああ 未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね
(愛燦燦 /小椋佳)



そして初めてリリースしたCDの最後のトラックに入れた福山雅治さんの
「道標」

わたしは この手が好きです
ほら あなたによく似ている
わたしたちを育て旅立っていった
あなたの その手が好きです
(道標/福山雅治)


歌っている時は全く感極まることも涙を流すこともなく、不思議なほどしっかりと歌えたのは父のおかげでしょうか。
ただ、話そうとすると声が震えてしまい全然ダメなのですが。


(若きころの父)


(父に抱っこされる幼き僕)


(小学の運動会で父を背負う僕)



いつまでも居てくれると思っていたのも良く無いことなのですが、頭を切り替えるまでにもう少し時間がかかることでしょう。

これも思い出になるまでどのぐらいの時間がかかるのでしょうね。

お父さん



2014.7.28.大畑 理博
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昨晩、父が急逝いたしました
享年67歳

先週には電話越しに話したというのに。。。
最後に交わした言葉は、お盆に帰省することへの
「待っとるよ」
でした。

こんな形で待たれるとは思いもしなかった。。。
父の元へ向かう電車の中で何の実感もなく、ただこの記事を書いています。
実感が湧いたら書けそうも無いので、ひたすらに記します。

貴方は立派な方でした。
息子の僕が言うのもおかしいかもしれないけれど。
本当に立派でした。
僕は貴方の息子として生まれてこられて本当に幸せです。

朝から晩まで仕事をし、土日には田んぼに出て米を作り、忙しくなさっていたのを子どもながら感じていました。
それでも沢山抱っこしてもらって、おんぶしてもらって、叱られて、叩かれて、慰められて、褒められて。。。

足の速いスポーツ万能な貴方は、運動会のヒーローで僕は誇らしかった。
さり気なくすっと立つその姿を見て、僕もそんな男になりたいと背伸びをした。
農作業をするその大きな手と腕はゴツゴツとしていて、なんだか憧れた。
インコの飼育や錦鯉、石楠花から囲碁、釣りからウチョウランの栽培など多趣味な貴方の大胆さと繊細さにビックリさせられた。

僕が音楽の道に進むことにはじめは反対なさった貴方。
それでもコンクールにコンサートに、大学受験までさせていただきました。

忘れもしないのが芸大の最後の合格発表の時。
貴方はたまたま東京に出張でしたね。
一緒に合格発表を見に行った時、僕が緊張しているよりももっとソワソワしているのは僕ではなく貴方。
受験番号があるのを見つけた瞬間、雲の上の存在だと思っていた大学の合格に茫然としている僕の隣で声を上げて喜び、子どもとしてではなく、はじめて男同志としての硬い握手をしたのはあれが最初で最後だったように思います。

喜怒哀楽をあまり如実には表さない人なんだと、思っていた息子は本当に喜んでいる貴方の姿を見て嬉しかったです。

想い出はキリが無いですね。

昨晩、貴方が亡くなったであろう時間に、東京の家のリビングでひっそりと一輪だけの薄ピンクの蕾を付けた花を見付けました。
「シクラメン」です。
花言葉は“キズナ”、“ハニカミ”そして“憧れ”



僕が想う貴方との関係です。
こんな暑い季節に咲いてこなくても…と思ったのですが、貴方が咲かせた蕾ですか?
気になって画像を撮りました。

もう歌声は聞いていただけないのですね。。。
貴方から僕の歌に関する感想を直接聞くことは、最後までありませんでした。
いつも目をつむって聞いていらした。
調子が悪いと途中で会場をお出になった。
それが貴方が残した僕へのメッセージだと思っております。

これまで突っ走ってこられた、67年という月日は如何でしたか?
今はどうぞゆっくりお休みください。

ありがとうございました。




2014.7.23.貴方の三番目の息子の理博より
沢山の方々にご来場いただき今年で2回目を実施しました、誕生月にお贈りするワンマンライヴ的1人でコンサート「大畑理博 うたってもいいですか?」を、今回からテーマを決めてシリーズ化することにいたしました。
そして、いきなりですが8月10日にお届けいたします。

生かしていただいている今、うたいたい「うた」をとことんやってみようじゃないか!!
“身体”を媒体にして発される「うた」をうたいますよ!!!
これらがコンセプトのこの企画ですが、今回のテーマは
“和穏-waon-”
です。
初出から1世紀=100年を迎えた楽曲や、8月上旬ということもあり“生”や“平和”を謳う楽曲と、様々に感じられる“和”と“穏”を『声』と『言葉』に託したプログラムです。
なんだか重いテーマも入ってきますが、そこはやはり僕の性格を表す〈自由さ〉と〈柔軟さ〉を取り入れてユルい感じでお送りします。

いつもこんな企画に快く賛同して下さる、各線四ッ谷駅から3分ほどのところにあります四ッ谷 SOUND CREEK doppoさんにて今回も行わさせていただきます。

ピアニストには、日程前後に名だたる方々と共演なさっており、ご多忙と存じ断られること覚悟でお伺いしたところ、前回同様にするっとご快諾くださった聖徳大学准教授の鳥井俊之先生をお迎えします。

日曜の夜ではございますが、もしお時間よろしければ足をお運びいただければと思います。
よろしくお願い致します。
(尚、お心遣い等はご遠慮させていただきます。)

大畑 理博



大畑理博 うたってもいいですか?
 和穏-waon-

Performer:大畑 理博
Pf:鳥井 俊之

日時:
2014年8月10日(日)
START:19:30(OPEN:19:00)
途中休憩あり

場所:
四ッ谷 SOUND CREEK doppo

料金:
一般 ¥3,000
学生 ¥2,500
(共に1Drink別 ¥600)


予約・問い合わせは
hiro.songs.album@gmail.com
または
info@doppodoppo.com
まで



2014.7.10.大畑 理博