卒業を迎えた専門学校ESPミュージカルアカデミーミュージシャン科ヴォーカルコースのみなさんへ
(そして卒業はしなかったけれど平成26年度入学のみなさんへ)



ご卒業おめでとうございます。
音楽とともに過ごした2年間の学生生活はいかがでしたか?
想いは様々に今日、この時期を迎えていらっしゃることと思います。

1年次に全員が受ける講義の授業を担当してからは、卒業式の朝に名簿を見ながら振り返ることにしています。
まず面白くもない講義を受けてくれて本当にありがとう。
大した内容でもないし、僕のことをどうしても苦手だった人、嫌いだった人もいたでしょう。
それは人間だもの。

それでも心からありがとう。

音楽のこと、業界のこと、表現のこと、、、授業を受けていて「興味ないなぁ…」とな「わけわかんないなぁ…」とか「どうでもいいなぁ…」とかいったことを日々感じていたかもしれません。

これを見て!!これを聴いて!!これを覚えて!!これを知って!!
とにかくちょっとでも頭の片隅に残ってくれるならと、僕のエゴというフィルターを通して授業を進めていたのだと思います。

この場を借りてごめんなさい。

そして様々な理由により卒業されなかったみなさん。
その後は変わらずに元気にしていますか?
音楽や歌はやめちゃいましたか?
嫌いになってくいなければ僕は嬉しいです。
“うたうこと”は強制されてはならないと思っています。
あなたの身体からたまたま産まれ出た瞬間の声を“うた”なんだと考えてください。
そこにも声にならない“うた”があります。

たくさんある選択肢の中からESPに入学したことが、みなさんのこれから生きていく上で必要な糧となる通過点であったと信じています。
今はその感覚はなくても、いつしか思い出してくれるだけで嬉しいです。



☆☆☆僕からみなさんへメッセージ☆☆☆

"Hey world, I am what I am!"
「どうだ世界よ 私は私なんだ!」

先日、ミュージカル「La Cage aux Folles」を観劇しました。
主人公のアルバン(芸名 ザザ)が1幕最後にマイノリティである故の心の内を歌い上げます。この曲はロンドンパラリンピックでも歌唱されていました。
授業の中で「RENT」を観て、音楽と登場人物たちのマイノリティについて扱いました。

今まで以上にエゴではない“わたし”というものを、しっかりと知って受け止めて、持たなければならない時代に来ているように思います。
皆さんが音楽をセレクトして聴く時にそうであるように、PCやスマホの普及と発達で一個人=パーソナルな部分をより大事にし、狭いコミュニティをいくつも掛け持ち生活するようになりました。
僕が皆さんの年ごろだった“大ヒット”のような誰もが知る!というものも減るでしょう。

これだけの情報量になると、どれが本当の自分かわからなくなることがあるかもしれません。
どんな状況であっても

「 I am what I am!」
と声を大にして言えるように。


皆さんを応援しています!!!



2018.3.22.大畑 理博
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